"Vengeance"TRAGEDY

最近のアメリカはどうしてしまったのだろうか。以前…特にPANTERA、HELMET、KORNが人気を集めてた頃の、所謂モダンヘヴィネスとか称されてたバンド群って、叙情性に背を向けるだけならまだしも小馬鹿にするようなのが多くて(もしかしたら、彼らを日本に紹介していた当時の日本の業界人の情報操作もあったのかもしれないけど)正直忌避してたくらいなのだけど、その反動なのか、それともネタ切れのあまりそれまで歯牙にもかけなかったメロスピメロデスをも摂取しまくった結果なのか、今や叙情性を大胆に押し出したバンドがやたら目につくような気がする。いや、嬉しい傾向なんですけどね、個人的には(笑)。

mixiのマイミクさんに教えてもらったこのTRAGEDYも、そうした驚きと嬉しさを持って歓迎したいバンドの一つ。メロディックなハードコアと一言で言い表してしまうと、所謂メロコアと一緒になってしまいそうだけど、彼らが奏でるメロディは悲愴な情感に満ち、叩き出すビートはフックに富み、非常にタフで力強い。この感触はどこかでデジャブが…そうだ、僕らがいつも身近に聴いてきたジャパニーズハードコア群だ!特にDEATH SIDEを彷彿とさせるものは大きい。実際彼らはその辺好んでるみたいですね。

ただ彼らの場合、そういったジャパニーズHC群よりもさらにリフに叙情性を上乗せしており、もしかしたら、KILLSWITCH ENGAGEのような新世代メタル群やメロデスなどがルーツとしてあるように思えてならない。その辺は世代なのかもね。実際日本でも、オールドスクールを謳う若手であってもその辺の影響は明確に感じ取れたりするし。

それにしても、最近そういったジャパコアからの影響云々というバンドも結構目に付くような。このTRAGEDYもそうだし、World Burns To Deathとかもそうらしいし、古いところだとPOISON IDEAなんかもそう言われてたような。次に新たに追求するなら、そうしたバンド群がいいかな…。